就業規則の見直し・労務管理・サービス残業・36協定・労基署対応の無料相談。静岡県静岡市の就業規則専門社会保険労務士 社労士 杉山行彦

残業代を削減するには

ここでは、合法的に残業代を削減できる方法を説明します

1.残業申告制度の導入を検討する

まずは.会社の勤務実態を把握することが重要です。従業員に無意味な残業をさせないよう、残業を行なう従業員には「残業申請書」を提出させます
残業の理由、必要性を所属長が事前に確認承認をする方法を取ります。
所属長が申請書をチェックし、必要な場合のみ残業をさせます。
残業を却下する場合には従業員に帰宅させます。
所属長は常日頃から所属従業員の業務の進捗状況を把握することが求められます。この制度の導入によりメリハリがついた残業が行なえます。

2.「ノー残業デー」を導入する

曜日や日付を決めて、全社を挙げて所定労働時間で業務を終了する「ノー残業デー」を設定する方法です。
もちろん、課全体、部全体という規模でも実施が可能ですが、全社で実施すれば残業代削減効果は大きいです。

3.始業時間、終業時間の繰上げ、繰下げ

1日の勤務時間を業務を行なう時間に合わせて変更を行ないます
1日の労働時間はそのままで、勤務する時間帯を変更します。
これにより必要な時間帯に必要な人員を確保することが出来ます。

4.変形労働時間制の導入

変形労働時間制とは、一定期間内の労働時間を平均して週40時間以内にすることによって、特定の日・週に法定労働時間の原則を超えた時間労働させることが出来る制度のことです。
変形労働時間制には、
1) 1カ月単位の変形労働時間制
2) 1年単位の変形労働時間制
3) 1週間単位の非定型的変形労働時間制
があります。
この制度の活用により、特に業務の繁閑に合わせて勤務時間を設定していくことにより、残業代を削減することが可能です。

5.フレックスタイム制の導入

フレックスタイム制は、1ヶ月以内の一定期間(清算期間)における総労働時間をあらかじめ定めておき、労働者はその枠内で各日の始業及び就業の時刻を自主的に決定し働く制度です。
労働者がその生活と業務の調和を図りながら、効率的に働くことができ、労働時間を短縮しようとするものです。
フレックスタイム制は、1日の労働時間帯を、必ず勤務すべき時間帯(コアタイム)と、その時間帯の中であればいつ出社または退社してもよい時間帯(フレキシブルタイム)とに分け、出社、退社の時刻を労働者の決定に委ねるものです。
コアタイムは必ず設けなければならないものではありませんから、全部をフレキシブルタイムにすることもできます。
逆にコアタイムがほとんどでフレキシブルタイムが極端に短い場合などは、基本的に始業及び終業の時刻を労働者の決定に委ねたことにはならず、フレックスタイム制とはみなされませんので注意が必要です。

6.みなし労働時間制の導入

営業担当者のように1日の大半を社外で労働するというケースのように実際の労働時間の算定が困難な業務や業務の遂行方法を労働者本人の裁量にゆだねる必要がある業務の場合が、このみなし労働時間の対象になります。
みなし労働時間制は次の3種類があります。
1)事業場外のみなし労働時間制
2)専門業務型裁量労働に関するみなし労働時間制
3)企画業務型裁量労働に関するみなし労働時間制

7.シフト勤務制の導入

最近では24時間、365日稼動する工場や店舗が増加しています。
病院、コンビニやインフラ関係など時間を選ばない業種などでは、常時店舗、会社、施設などに人員を配置しなくてはなりません。
このように業務に支障がでないように複数の従業員を色々な時間帯に勤務させるのがシフト勤務制です。
この制度を活用することで
残業時間の削減が実現できます

8.残業手当込みの賃金設計をする

賃金総額をそのままに、一定時間の残業手当込みの賃金制度に変更します。
この場合には、一定時間までは賃金に残業代が含まれていますので、残業手当を削減できます。
しかしながら、このケースは実質的な賃下げ、つまり不利益変更になりますから、実施に当たっては従業員の同意をとることが重要になります。
賃金に含んでいる労働時間以上の残業については、別途追加の残業手当の支払いが必要になります。

9.振り替え休日の活用

休日に出勤することがあらかじめわかっている場合には、振替休日を採用することにより割増賃金を削減できます
例えば、法定休日をあらかじめ水曜日に変更して、日曜日に出勤(労働日)とすれば、日曜日の出勤について割増賃金の支払の必要はありません。
振替休日の手続は以下のようになります。
・就業規則等に振替休日の規定をしておく。
・振替日を事前に特定し、遅くとも前日の勤務時間終了までに労働者に通知する。
・振替日は1週の範囲内とする。
なお、振替休日として指定した日の労働時間を含めた1週間の労働時間の合計が40時間を超えてしまった場合には、40時間を超えた部分について割増賃金を支払う必要があります。

10.パートタイマーの活用

恒常的に残業が発生する従業員の業務の一部を、パートタイマーに任せることにより残業代を削減します
残業の多い従業員の業務内容で、従業員以外でも処理が可能な業務については、パートタイマーを教育して任せるようにします。
特に短時間勤務のパートタイマーを活用することで人件費を削減することが可能になります。これからは、ワークシェアリングも必要になります。